About

What's an ARTCYMBAL?

ARTCYMBALとは、金属に音を閉じ込めた音響彫刻作品です。
以下の3つの特徴があります。

lineup

1. 日本古来の鍛金技術

日本古来の鍛金技法には「絞り」という表面積を厚みに変換する技術があります。ARTCYMBALでは金床にわずかな距離をとりながら、時にハンマーにひねりを加えて金属を叩き絞る工法を用いています。24”シンバル1枚につきハンマリングだけで20時間という途方も無い労力がかかるため大量生産はできませんが、これにより独特の音を作り出しています。

2. 完全手作業によるカップの形成

提携するトルコの工房から、カップのない平らな青銅材(およそ銅80%錫20%)を仕入れて素材としています。※ 手作業でカップを叩き出すことにより、ビンテージシンバルにあるような引き締まったベルの音と、複雑で豊かな倍音を引き出すことができます。さらには、完全手作業だからこそできる「カップを中心からずらす」「カップを真円でなく故意に歪ませる」等の独自設計が可能となり、音に奥行きと神秘性を与えます。※YMシリーズ、YCシリーズでは一部、カップを機械整形したシンバルもあります。

3. 完全生音主義

ARTCYMBALの一枚一枚は「生音」の楽器、例えば一丁のバイオリンの音にもブレンドするよう時間をかけチューニングされています。過去数十年で、シンバルの音は「より明るく、より大きく、より単純に」なりました。その一方で、「一枚の楽器から様々な音を引き出す」という楽しみは減ってしまったよう思います。ARTCYMBALは、純粋な生音を楽しんでいた時代の楽器の音を元に、現代に再構築しています。

Biography

1988 [0歳] 山本 学、栃木県にて誕生。心臓発作で何度も生死をさまよう。
1992 [4歳] ピアノを弾き始める。ベートーベンが好き。
1995 [7歳] アメリカ、オハイオ州コロンバスに引っ越す。マイケルジャクソンが好き。
2000 [11歳] 日本に帰国。アメリカのMTVとEMINEMが恋しい日々を送る。
2004 [15歳] 高校オーケストラで打楽器を始める。ピアノ弾きとしてはラフマニノフのピアノコンチェルトを「弾き振り」する。
2005 [16歳] 佐藤打楽器研究所(故・佐藤英彦:創作打楽器アーティスト、SATO MALLET)にて打楽器の勉強を始める。金属の材質と形状による音の変化に興味を持ち、実験を重ねる。
2006[18歳] 現在ロサンゼルス在住の英国人作曲家Gareth Coker氏のもとで映画音楽の作曲・編曲を勉強し始める。
2006 [18yo] 宇都宮大学教育学部音楽専攻に入学。
2011 [22歳] 大学卒業後、タブラ習得のためインドのバラナシ市に長期滞在し、バラナシ派の巨匠、故Lachhu Maharaj氏にタブラを教わる。
2012 [23yo] 中学校の音楽科講師になる。
2012 [24歳] 村上”ポンタ”秀一の専属アシスタント(ドラムテック)となる。
2014 [25歳] Eテレの音楽番組「ムジカ・ピッコリーノ」にドール(インドの両面太鼓)奏者として出演する。
2016 [27歳] 10年以上の音楽研究の末、「山本シンバル」としてシンバル製作を始める。栃木県にレイジング(シンバルを削る旋盤)の工場を設ける。100枚以上のビンテージシンバルを研究し、120以上のシンバルを製作・調律する。
2018 [29歳] トルコへ出向き、伝統的シンバル工房とパートナーになりB20素材を入手、新たな段階に入る。ARTCYMBAL開始。